黒い森の見どころ

日本では「Schwarzwald(シュヴァルツヴァルト)」より、
その訳語である「黒い森」の名称がすっかり定着しているこの地方は、
ドイツの西南部にあたり、シュトュットガルトを州都とするバーデン・ヴュルテンブルク州に含まれ、
フランス国境にほど近い位置にあります。

黒い森の名前は、背の高い、もみなどの針葉樹の森が続き、うっそうとして一年中暗いことからつけられました。

冬は厳しく、降雪も多いことから、冬場の内職として時計などの精密工業が栄えました。
おかげで黒い森のカッコウ時計は世界的にも有名になり、お土産品としても人気を集めています。

また、この地方の名産品として人気が高いのが、「黒い森の生ハム」。
2週間香辛料に、2週間塩に漬け、25度という低温で3週間かけて燻製にし、2,3週間空気にさらすため、
合計で3カ月ほどかかります。
燻製の際に、モミやトウヒといった黒い森の針葉樹が使われることになっているため、
その他の地域では実質上、黒い森の生ハムは作れないのです。

さらに、「さくらんぼ水(Kirschwasser)」というさくらんぼを発酵、蒸留させて作るスピリットも名産品で、
このアルコールは「黒い森のさくらんぼトルテ」を作るのに欠かせません。

その豊かな自然の懐にあるのがドナウ河の源泉で、
ブレク川とブリガッハ川が合流したところから、ドナウ河と呼ばれることから、
この合流する町、ドナウエッシンゲンでは、市内に「ドナウの泉」と呼ばれる泉を設けています。

水つながりで、黒い森随一の天然湖といえば、Titisee(ティティ湖)。
風光明媚な湖の周辺にはおしゃれなホテルやレストラン、土産物店がならび、
特にドイツ人に人気の観光スポットです。

さらに世界的に有名な観光地といえば、高級温泉保養地である「バーデン・バーデン」。
日本からの観光客は1、2泊の滞在で駆け抜けていってしまうのが常ですが、
ドイツ国内はもとより世界各地から数週間単位で湯治や休暇に来ている富裕層がたくさんいます。
暇つぶしには格好のカジノ(要正装)やショッピングを楽しむための高級ブランド店の数々などもありますが、
この街をベースに黒い森地方の観光に出かけてもよいでしょう。

また、フランスやスイス国境にほど近いフライブルクもお勧めも街の1つです。
環境都市、大学都市として有名なこの街は大聖堂も置かれており、
整然とした街並みと調和した自然の美しい街です。


針葉樹の森が続くシュヴァルツヴァルトは霧が立ち込めうっそうとしています

ティティ湖は湖畔のリゾート地。夏はもちろん、早春から晩秋まで観光客でにぎわいます