ザクセン州の州都ドレスデンからエルベ河を下ること30キロ、
チェコの国境まであと10キロ強というところに、「ザクセンのスイス」と呼ばれる渓谷があります。
山間部が多い日本では、美しい渓谷が数多くありますが、
一番高い山でも3000メートルに満たないドイツでは、
一面に広がる平野や草原、森というのが一般的な光景です。
珍しい上に、その美しさは随一。
ドイツ観光局が2012年に発表した「ドイツ人気観光地百景」の一位に選ばれました。
ザクセンのスイスと呼ばれますが、スイスにもこの変わった風景はありません。
にょきにょきと生えたような奇岩があちこちに高くそびえます。
全域が国立公園に指定されており、公園内の橋や要塞などの建造物の見学もまた欠かせません。
日程や予算が許すのであれば、ぜひお勧めしたいのが、
「Berghotel Bastei(山のホテル バスタイ)」での宿泊です。
そして、渓谷を見下ろすバルコニーやテラスつきの部屋をご指定ください。
時間に限りがある場合は、せめてパノラマレストランでのお食事やコーヒータイムを。
朝日に染まったり、日暮れ、刻刻とその姿を変えていく様を存分にご堪能ください。
新緑の頃も紅葉の季節もそれぞれ趣が違い、どの季節に訪れても、
もう一度来たいと思わせる景色です。

黄昏時は美しさもひとしお。夏なら21時過ぎ、秋なら17~18時ごろです