残していきたいメルヘンな建築「木骨造り」

ドイツでは全国的にみられる「木骨造り」の家々、
いかにもヨーロッパの田舎町らしい風景に、思わずシャッターを切りたくなります。

ヨーロッパの家は、柱がなく、壁が家自体を支えていますが、
その壁をすべて石造りではなく、木で骨組を作り、その間にレンガや石を詰め、
漆喰で塗り込める手法を「木骨造」「木骨組」などと訳されています。

昔は1階の敷地の面積の大きさで課税されていたため、
1階より2階、2階より3階の方が大きくなっていく変わった作りのおうちも見かけます。
この方法は、箱を積み上げていく壁工法独特の結果で、建築学的には逆に強度も上がるようです。

利点は大きな石だけを使う手法に比べ、曲がった木や小さな石を使えばよいので、
安く作れることにあります。
また、そのデザインの美しさも特有で、色を変えたり、文字を書いたり
個性ある家々がたくさんありますが、きれいに保つには維持費がかかるので、
戦中戦後は、木の上にも漆喰を塗り込めてしまう家が多くありました。

特に旧東ドイツだった地域は、せっかくの美しい木骨造りの町並みが
手入れがされずに廃墟のようになっているところも多く、
「Verkaufen(売家)」の看板もたくさん見かけます。
貴重な建築を保護するためにも、売り手がつくとよいのですが。
お金が余っている方、ぜひドイツの木骨造りのおうちに投資してみてはいかがでしょうか。


クヴェトリンブルクの近くにあるゴスラー。旧西ドイツ地域のため、手入れのよさは断然上。

ユネスコ世界遺産にも登録されているクヴェトリンブルク。旧東ドイツのため、中心地はよいが、手入れされていない建築も多々。