居酒屋貯金箱

ドイツ国内を旅行したときのこと、ホテル併設のレストランに面白いものを見つけました。
小さな箱がたくさん連なった金属のパネルで、
Sparkasse(直訳すれば「節約信用金庫」とでもいう地場密接の銀行)の名前があり、
ナンバーが振られています。
これがPostbank(「ゆうちょ銀行」)であれば、私書箱かなとも思います。

ドイツやスイスにはポストホテルという名前のホテルが多いのですが、
これは昔郵便屋さんが荷物や郵便を集めたり、配達した
町の中心の場所地だったことに由来します。
日本と同様、郵便業務だけでなく、銀行業務もやっているので、
それぞれの家ではなく、このミニポストに配達したのかなと思ったのです。

でもそれにしては小さいしと頭を悩ませていると、ホテルの人が教えてくれました。
これは、居酒屋などでもらった小銭のお釣りや
たまには小さくたたんだ紙幣を貯めておく「貯金箱」だそうです。
それぞれの箱の持ち主が鍵を持っていたのではなく、
銀行が回収し、口座に入れ、記帳にしてくれたとか。

古くは19世紀後半にハンブルクの船乗りたちが
クリスマスのための貯金として始めた制度で、
現在では一部の市民団体などを除き、廃れてしまっています。
このホテルでも飾りとして残してありました。

よく見るとナンバーが見えなくなるほど擦り切れているところもあり、
常連さんが毎回いそいそと貯めていたんだなあとほほえましくなりました。


ドイツでももうなかなか見かけなくなった貯金制度です